涸沢カールをめざすひとり旅の続き、4記事目です!
今までの旅はこちらから↓
DAY2
横尾から涸沢への道・前編
午前11時半ごろ横尾を出発。
横尾大橋を渡り、いよいよ「登山エリア」に足を踏み入れました。
とは言え最初のほうは穏やかで平坦な樹林帯が続きます。
体力温存のために呼吸を整えながら、相変わらず自分のペースを崩さず歩きます。
この道中もやはり人少なめでした。
登山雑誌か何かで涸沢への登山道が順番待ちのような行列になっている様子を見て「さすが人気の観光スポット!」と驚いたものですが。
10月中旬平日の今旅、最後までそんな光景には出くわさず、人混み苦手民としては助かりました。
ちなみに私は山で周りに人がいないと、割とはっきり独り言をいうタイプです。今回もブツブツ他愛ない事を喋ったり変な歌を歌いながら長い道のりの退屈しのぎをしていました。
気が小さいので人目があるときは基本やりません。
一人遊びが全く苦にならない性質はある意味非常に登山向きだと思います。
青空に!そびえたつ岩!!
これ知ってる、ヒーロー映画のクライマックス近くでよく出てくるやつだ!!!
などとテンションを上げウットリ岩山を眺め上げます。
さらにテンションが上がることに、途中で某モデル兼有名登山ユーチューバーさん(お名前は伏せます)に偶然遭遇するという貴重な経験もしました✨(しかもお先にどうぞと道を譲ってくださった)
びっくりするくらい細くて白くてお顔が小さかった!キレイだったなあ~
感謝と感動もさることながら、山で本当に会えるんだ!と、都会で芸能人に遭遇した修学旅行生みたいな心境になりました。
ここで思い知ったこと「真の美人は山でも爽やか、そしてなんだかお肌が発光✨している」
やはりモデルさんというのは選ばれし人なんだなあ・・と、汗水垂らし浮腫んだ間抜けヅラでぼんやり歩みを進める昼下がりの山道でありました。
こちらはデブリ沢。
デブリってなんだろう?と気になって後で調べたところ、
崩落などにより岩や石、あるいは雪が堆積したもの
デブリについて
だそうです。一つ勉強になりました。
コロコロコミックに出てくるような太っちょの男の子を想像してた・・デブリ沢くん。
反対側の写真を撮っていないのですが、石が堆積した道の下側は急に切れ落ちていてかなり怖かったです。
ここでバランス崩しちゃダメだ!と慎重に歩きました。
この場所に限らず涸沢までの道のりは割と「ここでコケたり滑ったら即アウト👼だな~」という危険な道が何か所かありました。
忍者のように軽やかにひょいひょい進む熟練の登山者さんもお見かけしましたが、私のような体幹がしっかりしていない(+大荷物の)初心者はひたすら慎重にゆっくり歩くしかなかったです。
横尾から涸沢への道・後編
13時半ごろ。
本谷橋に到着です。
川の両岸は重いザックをどっかりと降ろせる数少ない場所!ここで休憩します。
目にも耳にも心地よい川の流れですが、水は飲めないそうなのでご注意ください。
軽食も取り、しっかりとエネルギーをチャージします。
前半美人モデルさんやらデブリ沢やらにテンションを上げていましたが、ここから先、そう浮かれてはいられないのです!
本谷橋から先は、のっけからなかなかの急登地獄が続きます。(危なくて余裕がなかったので撮影もしておりませんm(__)m)
下手な説明をしますと「道幅が狭く岩々石石したゴロゴロ急登」です。
登りながら脳裏をよぎったのは、「帰り、ここを下るのか・・・」でした。
下り苦手民にとって、急登を降りるのは恐怖なので💦
この日はラッキーなことに晴天でしたが、雨で道が濡れたりしたらまた一段と危なそうですね。
ガイドブックなどで良く見る場所!眺めは良いですが下は切れ落ちています。
落石の危険があるためここで休憩しないようにという看板がありました。注意書きがあるということはかつて休憩する猛者がいたのですね。私はもう怖いので足元に集中して一心不乱に渡りました。
Sガレの看板。
どうやら危険の多い箇所は抜けた模様。これまでの緊張と疲労でだいぶヘトヘトです。
しかし私は噂に聞いていました。
「ここからが意外と長い」と。。。!!!
ここでいう「長い」は距離というより心理的負担の長さも大きいかと。
見晴らし最高のロケーションにいるはずなのに、ゴールが見えないことでなんとなく心細さと不安がつきまといます。
でも解決策は歩くことしかないのでね。
時刻はすでに15時近くになっていました。油断せずに歩みを進めねば。進めば絶対着くんだから!
(一応補足しますが地図も地図アプリも持って適宜現在地確認をしています。でも不安ですよね!)
やっと分岐に到着です。
どちらにも進めるそうなのですが、距離の近い左側、「涸沢ヒュッテ」の方向へ!
あとはこの石道を進むだけ!もうちょっと!なはず!
ゼエゼエ言っていたら、少し前に追い抜いて行かれた女性ハイカーさん(お友達を迎えに一旦戻ってきたらしい)にまたお会いしまして。「あともうちょっとですよ!」と励ましてくださいました。
そんな人様の優しさに触れつつ、
涸沢ヒュッテの看板(と上のほうに建物)が見えた!!!
着いたよーーーーー(涙)
やっと着いた!夢の涸沢!
時刻はすでに16時半近く。
夢にまで見た景色が目の前に。
この時私の頭の中に流れていたBGMは「たま」の「さよなら人類」でした。
今日人類がはじめて木星に着いたよ
ピテカントロプスになる日も近づいたんだよ
たま「さよなら人類」
ピテカントロプスになる日も近づいたよ!!やったー!!!!!
脳内で白いタンクトップを着た人がドラムを叩いて喜んでいました。
さて、感動してふわふわしんみりポエマーぶってはいられません。
暗くなる前にテントを立てるという本日最後のミッションが残っています!
まず場所取りですが、多少賑やかでも通路に近いほうが安全かな?と思い、通路のすぐ脇のちょうど空いてたスペースをチョイスしました。
「スペースが広め・トイレに行きやすい・周りに女性ハイカーさんが多くなんとなく安心」
以上が選んだ理由です。
ちなみにお手洗いは涸沢ヒュッテさんのお手洗いをお借りしました。
山基準で考えるとありがたいほどに綺麗なお手洗いです。
選んだ場所にザックを置いてテント場の受付。用紙に必要事項を記入し、代金を支払います。大人1人1泊2,000円(2022年10月時点)。
運良くコンパネ板(テントの下に敷く板)もまだ残っていたのでレンタルしました(1泊500円)。
テント初心者としてはこの板の存在、非常に助かりました。
そしてチャチャっとテントを立て、マイホームを確保しやっと一息!
お酒が飲めないので甘酒でクールに黄昏る筆者。
私は今涸沢カールにいるんだなあ・・・
疲れと安堵感とふわふわよくわからない感情であまり頭は回っておりません。
空は曇ってきて、今夜の星空は望めなさそう。
幸い次の日に丸一日滞在する予定でしたので、探検諸々は明日しようということで、早めに就寝です。
無事に眠りにつけることを感謝しながら、おやすみなさい💤
(濃い一日だったため、朝に指をケガして流血騒ぎだったことは完全に忘却の彼方です)
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
YouTube
今回の旅の模様、ちょうどここまで(①~④まで)の様子をYouTubeにアップしております。
私のおかしなひとり言やヘトヘトで歩く様子も残っています。
よろしければご覧ください。
©maki/ひらりさんぽ。
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