(※登山をしていない旅行記です。実験的にエッセイ風口語体で書いております。)
長年の親友とプチ旅行計画
2024年、2月下旬。
中高からの付き合いである友人Sと、1泊2日の旅行計画を立てた。
Sも私もスケジュールがなかなか合わず、泊まりの旅行はウン年ぶりである。
そんな貴重な2日間だったが、お天気は全国的に雨~雪模様。何より寒い。あまり派手なアクティビティは望めない。
さて、どこに行こう。
私の希望は
「美味しいもの食べてのんびりして適度に観光ができればいい、あまり人の多い所はイヤ」
Sの希望は
「和風の温泉旅館でダラダラして美味しいもの食べて自然が多いところでゆっくり癒されたい」
共通項は「美味しいもの食べたい」。
決して高望みはしていないはずだが、何しろ連休直前。目を付けた宿泊先は迷ってるうちに次々と予約が埋まる。
天候を考えると選択肢も狭まってしまう。
ああでもないこうでもないと案を出しあい、
①東京から遠すぎない(互いに翌日予定が有るため)
②富士山と富士五湖が近くにあり、どんな天気であれ「観光した気分」にはなるだろう
ということで、山梨に白羽の矢が立った。
宿は希望通りの和風温泉宿、さらに食事が美味しいという口コミの「民宿ひみね」さんにギリギリで滑り込み予約が出来た。
駅ねっと(リンクが開きます)
決まったのは出発日2日前。予約を全て済ませたのは前日だ。
よし、急いで準備をしよう!
いつもの登山用ザックではなく、日常使いのマークジェイコブスのリュックに1泊分の荷物を詰め込んだ。
生地も作りも丈夫で、1泊分の荷物ぐらいは楽々入るので重宝している。
ちなみにこのリュック、ホイッスルが付属でついていてまるでハイキングで使えそうなデザインなのだが、
背面にしっかりこう書いてある。
「このバックパック、ハイキングとか登山用にはデザインしてないよ!うちのブランドガチのアウトドアとかマジ知らないから!(超意訳)」
この遊び心のある感じも気に入っている。
準備は進む。
あれっ予備の水なんて要らないよね?エマージェンシーキットも要らない?絆創膏くらい必要??
普通の旅行が久しぶりなので勝手が分からなくなりちょっと混乱。
せっかくなら山っぽさを一切排したオシャレなシティーガール(?)ファッションで行きたかったけど、雨雪予報のせいで定番のモンベルレインウェアに登山用の黒いパンツ、足元はしっかりトレッキングシューズだ。
旅行、特に荒天時においては、山ファッションの快適性が何にも勝ることを知っている。
結果「いつもと大して変わらない」恰好で家を出た。
リュックの軽さだけが、なんだか変な感じ。
甲府駅から念願のカフェへ
Sと駅で待ち合わせ。とめどなくお喋りしながらあずさに乗ること2時間弱。
窓の外はだんだんと自然の多い風景に変わっていく。今回登山じゃないのが不思議なくらい。
車窓から見える景色、東京よりかなり寒そうだ。
最初の目的地、甲府に着いた。
心配していた雪は降っても積もってもいないが、どんよりしたグレーの雲の下、シトシト雨が降っている。
民宿ひみねの最寄り駅は「石和温泉」なのだが、その手前の甲府駅で降りたのには理由がある。
どうしても行きたいお目当てカフェがあったのだ。
その場所はカフェ「テロワール」。
以前に雑誌「ランドネ」で私の登山の先生がこのお店を紹介されているのを見てから、ずっと行きたかった。
↑の雑誌掲載当時は昇仙峡の近くにあったそうだが、今は甲府駅のすぐ近くに移転しているらしい。
その記事で紹介されていた「ぶどうと桃のピザ」を、どーうしても食べたかった。
ちなみにこのランドネは2021年のものであり、実に3年越しの夢である。
やっと行けて良かった、良かったけどちょっと腰が重すぎやしないか私。
甲府の駅チカ観光スポット
ということで、冷たい雨の降る中を駅から歩くこと5分強。
甲州夢小路という観光スポットに辿り着いた。この一角にあるようだ。
雰囲気のある建物群は、明治~昭和初期の甲府城下町を再現しているそう。飲食店やお土産物屋さん、美術館などが立ち並ぶ。
水晶の産地でもある山梨。天然石やパワーストーンのお店もあった。おみやげをここで買うのも良さそう!
観光慣れしていない人間にとって、このように一度に色々見られる場所はとてもありがたい。
(雨の中、店づたいに軒下を通れるところもポイント高い)
私の希望「適度に観光」のミッションが早速叶う。
いろいろと見て回りたいところだが、まずは第一目的のカフェに入ろう。
カフェ・テロワール
目当てのお店はすぐに見つかった。
混雑を心配していたがランチタイム前だったせいか、すぐに通していただけた。
小綺麗な洋風の内装。テーブル同士の間隔も広く、カフェというよりレストランという感じ。とてもゆったりできる。
まずはご飯系を食べたくて、私もSもハッシュドビーフを注文。
登山じゃないのに贅沢するなんて
普段他県への遠征は登山で行くことが多いせいか、美味しい食べ物は「頑張って山に登ったご褒美」のような感覚になっていた。
今日はなんにもしてないのにこんな美味しいものを頂けるなんて!ただ電車に乗ってただけなのに!なんて贅沢!
牛肉がとても柔らかい。お酒が飲めない私にもワインの良き風味がなんとなく分かる。
キノコが肉厚。甘味と酸味のバランスがほど良いソース。美味しい・・
そして念願の「ぶどうともものピザ」。
当たり前だが雑誌で見たのと同じものが出てきて感動する。
山梨名物の美味しいぶどうと桃が、一気に口の中に!良いとこ取り!
ちゃんと味わわなきゃと思いつつ、咀嚼のスピードがつい速くなってしまう。
アイスが溶けてしまうからではない。美味しいものは早く体内に入れたいのだ。3年越しの夢をがっついて食べる。腰が重い割にせっかちである。
可愛いコーヒーカップ。
今回ピザは友人と半分ずつシェアしたが、2人で確信した。
「一人1枚ずつでも余裕だったね」。
ピザは直径18cmだそうで、生地も厚くはないし何よりフルーツが軽い爽やか食感なのでペロッといけてしまう。
いや~来られて良かった・・・
たまにはグルメ目的の旅もいいな。登山せずに贅沢だけするのもいいな。
すっかり満足して寛ぐ私たちに、店員さんが声をかけてくれた。
「今日はどこの山に登ってらしたんですか?」
山じゃないんですー!
次回へ続きます。
↓続きはコチラ↓「季節のお宿・ひみね」宿泊レポート
最後までお読みいただきありがとうございました。
maki@hirarisanpo
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